モテテクはマウンティングアイテムを手に入れる技術

これまでモテについて調べてきたけど実体はパートナーシップじゃなくマウンティングの道具だとわかってうんざりした、という話です。

 

モテに興味をもったきっかけ

福岡は若い女性が男性の数を上回る都市として有名で、こちらで知り合ったお嬢さん、お姉さんたちの結婚願望は熱い。ぶっちゃけた話、天神、博多周辺で美人やかわいこちゃんを連れて歩いているパッとしない男性はものすごく多い。マジで。偏見とかそういうレベルじゃないから。*1*2*3

 

結婚相手を探す人たちと語らううちにモテについて考える機会が増えた。男性版だと婚活よりナンパ指南が多い。何にしてもカップルになるまでの道のりに何か役立つ話はないかとあれこれ見聞きしてみた。ほいでよさそうな話と、こりゃ違うべ、という話それぞれをブログに書いてきた。

 

よさそうな話がねえんだよな。

 

あこぎなセールスマンがしたり顔で語る「お客様に愛され、選ばれるトップセールスパーソンになる」みたいな話ばっかなんだよな。そして「モテたい」っていってる人も、「モテる!」っていってる人も、わたしにはとても共感できないような価値観をもっている。

 

なぜモテたいか

わたしが想定していたのは森高千里の「照れ屋」という歌に出てくるような男女だ。歌詞

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目立たないけど誠実で、コミュニケーションがちょっと苦手で不器用なところがあるけれど、根はいい人。そういう人が実践して、伴侶と楽しくすごせる方法があるならそれを伝えたいと思った。

 

そういう人が恋人を、伴侶をえてたのしくすごせたら万々歳だ、と思っていた。

 

でもモテ、ナンパ、そして恋愛工学はそういう人に「自分のよさを磨け」じゃなく「自分を隠せ」と言い募る。いかに自分を封印して、相手の幻想を投影させるか、そして相手の本心や信念を、尊厳をいかにスマートに無視するか。そういう上辺の人間関係で人を繋ぎとめることばかり書いている。

 

そんな関係持っても疲れるだけじゃん、と思ったけれど、目的は気の合う伴侶を得ることじゃなく、人に自慢できる人間トロフィーをえてマウンティングに使うことなんだな。だからなるだけ手のかからない、見た目がよく聞こえのいいプロフィールを持った相手を選びたい。なんなら定期的にリニューアルもしたい。そういう世界があることを知った。

  

わたしがげんなりしたのは、こういう価値観はモテ強者だけでなく、非モテ側にも色濃くあるということだ。非モテをことさら屈辱に思う人の中には「俺も、あたしも、マウンティングツールがほしい!グギギ」という気持ちからパートナーをほしがっている人がいる。

「誰でもいいから誰か恋人になって!※ただしもちろんマウンティングに使えるレベル」

モテ地獄強者は奴隷市場でいい奴隷を手にしたと威張る金持ちで、非モテは奴隷をほしがる貧乏人だ。恋のかけひきで相手を奴隷にしたいのであって、奴隷解放で対等な人間関係を築きたいと思っているわけではない。

 

モテ地獄からは恋人や配偶者をえても解脱できない

妊婦叩き、子連れ叩きの言説にはこれと同様の怨嗟がある。子連れは子育てできる余裕があると自慢している。妊婦は自分は欲情される価値があると自慢している。「自分には結婚してくれる配偶者がいて、子供を養う経済力があって、育てる余裕がある勝ち組だ」と子連れ女性は自慢しているのだという意見。あれはパートナーのあるなしをマウンティングに使うのと同じ構造を子供のある、なしに持ち込んでいる。*4

 

子供が出来たら終わりかといえばそうではない。

子供のいる女、夏休みにディズニーランドへいった子供 - はてこはときどき外に出る

こういう女は子供がいる女に対しても気に入らなければ非常に攻撃的で危険。子供がいるほうがこの手の女との遭遇率が高くて辛い。

2015/10/14 09:46

b.hatena.ne.jp

お受験があり、就職先比較があり、そういった比較は結婚相手や孫子の出来、不出来にまで続く。そういえば「子供を天才にしよう」みたいな本ってパートナーを改造しようみたいなのと似てる。いいトロフィーを作ろう、それがあなたの人生の結果なんだから。

 

もう、なんかそれに気がついたら一気に虚脱感に襲われて、モテ話路線でパートナーシップに繋がることはないかと考える気力がなくなった。

 

生きた人間をトロフィーだと思うこと自体が悪いとは思わない。問題はいったい何を根拠に、どんな基準で価値が高い、低いと思っているかということだ。トロフィーの価値は外ではなく自分の中にある。

 

わたしが思う理想のモテについてはひとくさりあるけれど、長くなったからまたいつか書く。ただ思うのは、保健所から首の皮いちまいで救われたような犬猫であっても、関係性によってはどんな名家の血統賞つき犬猫以上にたいせつな家族になるし、高価な犬猫をないがしろにして死なせる人は後を絶たないということだ。

 

 

utabirehateko.hateblo.jp

*1:父は「福岡で女ができんやつはどこいってもモテん」というけど、「そうかもしれない」と思ってしまう。

*2:「適当な社会人サークルに入ればだいたい彼女できますから。それで出来ない人はよっぽど性格に問題があるんだと思う」とある女性は言った。「そうかもしれない」と思ってしまう。

*3:もちろん恋人のいない男性もいる。彼らの理想は山のように高い。

*4:「京都のゴミ大学」というタグで増田を検索するとこの手の話が大量に出てくる。おそらく同一人物によるものなんだけど、彼が社会のヒエラルキーを強迫的に意識し続けていることと、妊婦を憎むことには相関性がある。

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