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火事場の野良稼業

姫姉さまこと堀井みきさんに似た人としてわたしが思い出す人に、かさこさんという人がいる。カメラマンでライターでブロガー。動画配信もしてる。ブログ講座がメインのお仕事なのかな。全国飛び歩いている。

かさこさんのブログは文字通り攻撃的で挑発的な記事が少なくない。万人に好かれることじゃなく、ニッチなニーズに食い込んでいくことを目指しているから、嫌われて構わないんだって。こないだホリエモンにコメントされて炎上気味にバズってた。

プチ起業する女性が異様に多い福岡で、facebookで変な仕事関係者のタイムラインを追っていると、こういう野良プロデューサー的な仕事をしている人がたくさんいる。

「あなたの強みを見つけ、そのアピール方法を具体的に教えます」「仕事に繋がる才能の磨き方、集客に繋がるブログの書き方を指導します」という感じ。
過去に人事や教育、育成に関わる仕事に就いていた人もいるけど、特別な資格は何もない人も多い。人を見る目と教える才能を売りにして、自分を商品にしているたくましい人たち。
国家資格など社会的な後ろ楯や同業の仲間なしに、自分に一時間いくらという値段をつける。これは誰にでも抵抗なく出来ることじゃない。

そんな勇気はないけど、才能を活かして稼ぎたい、お金は欲しい。でも何だか後ろめたい。それでつい無料か赤字単価でサービスしてしまうという人はとても多い。
そこで独自の民間資格を作って背中を押してほしい人にお墨付きをあげる仕事や、自信のなさを解消するトレーニングで商売する人もいる。これらもやはりたくましい野良資格団体や野良トレーナーが経営している。

はてなユーザーは学歴を活かしていい会社に入って勤め人になる人や、そういう会社と取引をする会社を起こすことを目指す人を「常識的な社会人」とみなす人が多いんじゃないかと思う。
だから学生の段階でその道から外れた人や、就職先がいまいちだったり、正規雇用から外れた人はあまり尊敬されない。大企業や有名大学は都心部にあるから地方は「そういう生き方もあるよね」という扱いで、確たる理由なしに暮らす場所じゃないみたいだ。
でも世の中はピラミッド型じゃなくダイヤ型とわたしは思う。ピークはひとつではない。ある山の中で最底辺にいる人が別の山のトップにいることもあるし、逆もある。

野良稼業は昭和の小売りのようなものだ。店先と茶の間が繋がっていて、テレビを見ながらお客さんを待っている八百屋や電気屋、文房具店が昔はたくさんあった。特に経営を学んだことがあるわけではなく、見よう見まねでトライ&エラーを繰り返しながら地元の常連客を相手に何とかやっていく小売り店。

そう考えるとブログのコミュニティやSNS は商店街みたいだ。気さくに声を掛け合いながら助け合っていても、互いに生活がかかった仕事のことがいつも念頭にある。

わたしもはてなでの常識的な生き方からは早い段階で外れた人生を送ってきたので、平成のweb商店街でたくましい野良稼業を営む人たちからは学ぶところがたくさんある。食べていかなきゃならないからね。

貧困や低学歴ってはてなのメインストリームにとっては深刻な対岸の火事みたいだけど、政府や世の中が変わるまで手をこまねいているわけにはいかない暮らしもある。火事場泥棒も出るし、消防車作って稼ぐ人もいる。