もう少しあの本のこと

人にゆるせと圧力かける人が嫌いだとずっと書いてきたけど

ゆるすなと圧力かける人も嫌いなんだな。

それは当事者が決めたらいいじゃん。

ゆるすまじと騒ぐ人が当事者に迷惑をかけていることだってある。

校正の仕事をしている友人がいるけれど

差別用語とされている言葉に敏感なのは当時者じゃなく

当事者支援を謳う人たちみたいだ。

 

本の売り上げがどうなるかが焦点だと思っている人もいる。

わたしはお金の問題じゃないと思う。

それ自体がお金にならないSNSの注目度に嫉妬や憎悪が集まる時代だから

ブログや無料の電子書籍だったとしても腹を立てる人はいると思う。

 

でも微々たるアフィリエイト収入を蛇蝎のごとく憎む人は少なからずいる。

特に今回は殺人の記録が関係している。

レイプや盗撮映像を売って懐に入れるのは被害者を侮辱しているとわたしは思う。

だから犯罪行為をネタに本を出すんだと思った人は腹を立てると思う。

 

本当に殺人の場面が、ホラー小説並みに、微に入り細を穿って書かれているのか

そこに至る経緯とその後の心境の変化が焦点になっているのかわからない。

まとめサイトが出来るほど不整合な点が多い事件だったから、

その辺に興味がある人もいるかもしれない。わたしもいろいろ疑問はある。

引用されていたあとがきを読んだ範囲ではそういう本ではない気がしたけれど。

 

それを第三者が取材して書いて本にしたら、少しは違ったかもしれない。

有名人に取材して文章をまとめて、本人が書いたみたいに出す、ああいう本。

でも、そしたら取材したライターが叩かれただけだったかもしれないな。

 

出版社に本の印税はどこへいくのかと聞いたら、

「印税は本人に入るが、それをどう使うかは本人が決める」

と答えたとwebで読んだ。

それを寄付なり、遺族への慰謝料なりに充てろと他人が強制するのはおかしい。

強制的に徴収された場合と、自発的に持ってこられた場合とでは受け取る物も違う。

まあ、でもそれはわからない。むしりとってこそ溜飲が下がることもあるかもしれない。

 

以前、性暴力被害の記録を読んで妄想を膨らませ、女子力とフェロモンを活性化させようと書いていたブログがあった。

こういう出歯亀根性を満たすような本なら、わたしも腹を立てたと思う。

ただ内容も読まないうちから、一律加害者が事件を語るのはけしからんと怒るのは民主的じゃないような気がする。

もちろんけしからんと怒る自由はわたしにもあるし、他の人にもある。

だけど今回の大騒ぎは、村から異端者を追い出せという熱狂のようで嫌だ。

あのあとがきからよくそんな悪意を感じられたなと思った。

 

こないだ書いた弱者男性の話に出てきたおじいさんは

やたらに野菜やおかずをやりとりする地域で孤独死した。

あれはおじいさんの息子がたびたび刑務所に入ったことと無関係ではないと思う。

「自分たちは違う、自分たちは正常の範囲だ、そしてあいつは異常者だ」

というレベルの話には、わたしは乗りたくない。

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