嫁コンプレックスとダンナの呪い

女子コンプレックスとおかんの呪い
これ、夫と妻との間にもある。
 
妻を女性として、また人としてこき下ろす旦那さんってよくいる。
「ブタ」「トド」「マグロ」と言ってみたり、芸能人や知人の美しい女性と比較して残念がったり。
「なんて残念な妻なんだ」「女じゃない、おっさんだ」と大袈裟にぼやいてみたり。
郷里では、こういう言い草は人が集まったときの定番ジョークみたいなものだとわかった。
地方ではいまだにこういう傾向強いんじゃなかろうか。
宅の主人は妻大好きフリスキーなので、こういう妻うんざりジョークに乗れなくて時々困っている。
妻が残念だと言うことで、仲間意識が持てるんだろうか。
奥さん連中は「はいはい」と流しているけれど、あれは結構突き刺さっていると思う。
 
では妻うんざりな人々は、妻が美しく装って外出したり、仕事を始めたりするとどうなるか。
「わあ、すてき!結婚してよかった!デートして!」とはならない。
「いい歳してみっともない」「主婦が色気づいて浅ましい」「結婚した女が出歩くなんてとんでもない」
と、ぶちぶち文句を言う人が多い。妻が化粧するのも気に入らないという人もいる。
「誰に食わせてもらってるんだ!」という夫は妻が稼ぎだすとだいたい怒る。
 
人を貶して、その人が成長すると邪魔しようとする人は、その人を囲い込みたいのだと思う。
こういうことは親子でも、夫婦でも、職場や学校でも、きっと国と国の間でもある。
そしてこういうことは、その人なしで生きていくことが不安な人がやる。
たとえば夫婦なら、妻なしには生きていけない人。
夫を貶して、夫の自分磨きを阻む妻は
夫が自分から離れたら生きていけない人が多いんじゃなかろうか。
 
夫婦間でこういうことが続くと妻は「自分はみっともなくて女性としてアカン」と思うようになる。
同時に自分を女性として磨くのは見当違いで恥ずかしいことだと思い、向上心は阻害される。
夫と別れて社会に出てもやっていけないんだろうと思う。
悶々とする。
 
そこへ若い嫁がやってくる。
そりゃー焼きもち焼くよね。
さんざんみっともないと言われ続け、キャラじゃないからっておしゃれを抑圧されてきたら。
「息子は結婚したいほど好きらしいけどさ、どこが?
 ふっつーーの女じゃん!あたしが出来ることの半分も出来ないくせに!」
 
本当は何か出来るから、特別な魅力があるから嫁として合格なわけじゃなく
「伴侶として契約を交わしたのだから、互いに力を合わせてやっていこう」
ということなんだけど
さんざ「あそこがダメ、ここがダメ」って言われてきた妻は
下積み30年で主役になれなかった女優みたいな感覚で
あんたが嫁を名乗るには十年早いわよ!とダメだししてしまうんじゃなかろうか。
 
そんなわけだから、嫁いびりの悪しき習慣を絶つには
妻を貶して酒の肴にするような真似は止めるのがいいと思う。
もちろん夫を貶しつつ、夫の自分磨きをプゲラするのもいいことない。
力関係あるところに呪いあり。
人を呪わば穴二つであり、わたしも夫を呪わないよう気を付けたいと思った。