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変な仕事に鍛えられる

仕事 外に出る 日常

もういっこ。

 

今日の仕事を終えて、商売道具を持って百貨店の裏の従業員用の階段を上っていた。

実用品以外に店の雰囲気作りの小道具があれこれあってけっこう大荷物だ。

今回は主催者の意向で店を出すフロアと場所がめまぐるしく変わる。

一日の仕事を終えると店をたたんで両手、両肩に荷物を持って移動する。

今日は諸事情あって数階分、階段を使わなければいけなかった。

いろいろな服装の店員さんたちとすれ違う。すごい人数。

知ってる人はほとんどいない。

ドアを押さえていただいたり、エレベーターを詰めてもらったりしたときに

ちょっとお礼を言ったり、守衛さんにご挨拶したりするくらいで、あとは一人。

ふと、この中にはわたしの上司も部下も、先輩も後輩も一人もいないんだ、と思った。

わたし、雇われてないんだ。雇われないでお金稼いでるんだ。

なんだかすごい気がした。うわー!と思った。いいとか悪いとかじゃなく、びっくりした。

これまでいろいろな仕事をしてきたけれど、こういうのは初めてだ。

ご依頼いただいたお店に儲けを出して、次にまた呼んでもらえるように仕事をする。

出来たら喜ばれる。出来なくても叱られない。仕事がなくなるだけだ。

それが今の仕事なんだと思った。

ただただ家で寝ているしかできなくて、短期のバイトをする体力もないから

自分で都合がつけられる変な仕事をはじめたんだけど

打ち合わせをして仕事の段取りをつけて

大荷物を一人で抱えて大移動しながら階段上り下りして

自転車に乗って階段かけあがって電車に乗って

ほんとずいぶん遠いところへ来た。

そう、自転車と階段。

そりゃ儲けが多ければうれしいけれど

自転車こいで腿が痛かったり、階段駆け上がって息を切らしたりしていると

変な仕事はわたしの身体も鍛えているなあと、とても感慨深い。

この仕事自体がなにか意思と人格を持っているもののように思えてくる。

彼でも彼女でもアレでもしっくりこないんだけど

その何かと気が合うといいな。