助けるか助けないかは冤罪かどうかと関係ないんだよ

でも増田だから言えるけど実際自分がこういう場面に遭遇したら
助けられるかって言われたら微妙。
だって本当に冤罪かもしれないし、自分が決定的な瞬間を見てない限り
面倒に巻き込まれたくないから見て見ぬフリをすると思う。
http://anond.hatelabo.jp/20100701213211

 
痴漢だったかどうかはともかく、目の前で成人男性が学生を一方的に怒鳴りつけて、体や衣服を掴んでいるというのは紛れもない暴力なので、迷うことはないですよ。
 
前に書いたけど、駅の連絡通路で男の人に手首をつかまれた女の人が泣き叫んでいたことがある。
痴話げんか? と思ったけれど、女の人の泣き方が尋常じゃないのでそばに行ってみた。昼下がりで、かなり人通り多かった。遠巻きにちらっと眺めている人の中からそばに行ったのは十代だったわたし、同じかもう少し年上の女の人、三十代はじめくらいの男の人。
 
「どうしたんですか?」
「この人がぁ…なんか、なんかきゅうに手を掴んで、掴んで、きてぇ…!」
女の人はすっごい泣いていて、男の人はすっごい怒っていた。
「ここでやったらいけないって法律で決まっているんですよ! それなのに」
「怖い、怖い怖い!」
ううむ。急ごしらえ陪審員チームは二人の関係やいきさつを聞こうとしたけれど、どちらも自分の主張を我先に言いたがり、なかなか話がつかない。
「あなたね、この人のしていることがおかしいなら、警察を呼んだらどうですか」
陪審員チーム黒一店の男の人がお怒り中の男性に言った。こういうとき男性が一人いると心強い。言われた方は私たち女の子ペアの言うことより、がっしりした男性に言われた方が少し冷静になるらしかった。
「でも僕がここを離れたら、この人逃げるでしょう」
「ああ、それは、わたしたち見てますよ。ね?」と、わたしが言った。
「あー、いいですよー」と後に腐女子と判明したほわほわおねえさんも言った。
怒っていた男の人はぷりぷりしながら警察を呼びに行き、警官はまさかの展開に明らかに狼狽しているらしい女の人と、なんで俺が?! とやはりショックを受けている男の人を連れていなくなった。
 
泣いていた女の人は「物品の販売、勧誘などを禁じる」連絡通路で、アンケートを取っていたらしく、そこでよくアンケートを取っているといえば献金献金また献金で有名なさる宗教団体なので、男性は彼女の勧誘行為に怒りを感じたらしかった。でもまあ、何をしているかによらず、知らない男の人に怒鳴られたら怖くて泣いてしまうこともある。
 
「痴漢だ」「冤罪だ」と騒ぎになったときだいじなことは、被害を申し立てている人のそばに行くことだと思う。それが冤罪かどうかは関係ない。怖がっている人のそばにいってやって悪いことはない。その人に親切にするのは、痴漢だといわれた人を責めたり攻撃したりすることと同じではない。
 
やったかやってないかによらず、怒っている人のそばにも中立的な人がいるといいと思う。人は不安なとき声を荒げる。落ち着いて話せば、わかることもある。次の駅で駅員に介入してもらう。冤罪だった場合そこでその人の人生が終わるかのような強迫観念が蔓延しているけれど、司法制度を変える必要があるということは、司法を一切信じないということではないと思う。
 
わたしはいぜん大家さんの親戚をのぞきと間違えて怒鳴ってしまったことがある。のぞきが逃げていった時間と場所にぴったりなところで鉢合わせたからだった。後で平謝りして、その後は犯人逮捕に協力していただいた。犯人は何度もわたしの家に通ってきていたようで、後日婦女暴行の現行犯で捕まった。
 
暴力被害の経験の痛いところは、それまで無意識に信頼していた社会が、自分の恐ろしい悲劇に無関心だということを思い知ることだ。加害者はそれをよく知ってる。だから被害者を孤立させようとする。
酷い目にあっても、力になってくれる人がわらわら出てくると、かえって世の中に感謝したりする。濡れ衣を着せられた人だって冷静に話を聞いてくれる人がいればうれしい。痴漢だったら顔を覚えられたらまずいと思うだろう。
 
痴漢を捕まえたり、裁いたり、決着つけたりする必要なんてないんだよ。自分が降りる駅までの間でもいいじゃん。
落ち着くまで、ちょっと横に立っててくれる人がいるといないじゃ、大違いなんだから。
Stand by Meっつーもんですよ。

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