弱者と強者に思うこと

「ジャップオス」呼ばわりは行儀が悪いから批判されているわけではない

*1 大嫌いな人を侮辱したくて、おまえは自分が蔑むグループの一味だと断言する人がいる。そのグループを本当に蔑んでいる場合もあるし、社会的に蔑まれているのでその言葉の意味をよく考えず、反射的に罵倒語として使うこともある。 黒柳徹子は幼いころに見…

エクスマキナ 人権を持たない人間が欲しいという願望

雑記がんばるパーソン。Huluでエクスマキナを観たときのこと。 人造人間、いわゆるアンドロイド開発をテーマにしたSF映画で、A.I.にまつわる心理サスペンスもの。近未来、近未来いうけれど、本当に生きている間にこうした問題は起きると思う。つまり人権とは…

関東唯一のアイヌ料理店 新大久保「ハルコロ」でルイベを食べた

先週ひとりで東京へいって、アイヌ料理を食べてきました。 アイヌについては去年のナコルルの件から思うところがあり、そこから日本という国を見つめなおすことになった。見聞きし、感じたことをまとめきれないでいる。 今年に入ってTwitterを眺めていたら、…

ナコルルを通して知ったこと

ゲームマナーとヘイトスピーチのことでご相談させていただいている方から、「必ず目を通してください」とメール添付された資料をプリントアウトして読んでいる。A4で47枚。新聞や書籍、中には国立国会図書館経由の資料もあった。ナコルルとアイヌ問題、根が…

ヘイトスピーチとは「弱いものいじめ」のことではない

最近、いわゆる反差別の人たちと話していて、ちょっとわたしと考えが違うなと思うことがあったので、書いておく。 わたしはヘイトスピーチを強者から弱者へのもの、要するに「弱い者いじめ」と解釈していない。実際wikipediaのヘイトスピーチの項目には「人…

フンべシスターズのライブへいく ~十六夜~ アイヌ音楽をあなたへ

イショロレ~。*1歌って踊って鳴らして語るアイヌ民族トリオ、フンべシスターズのライブへいってきました。スマホを車に忘れてきたので画像はない。前半はこちら。 kutabirehateko.hateblo.jp 昼のムックリワークショップを終え、夜の平塚川添遺跡公園に戻る…

ミスマナーズとイラストで考える ヘイトスピーチってなんだろう?

みなさんはヘイトスピーチという言葉を聞いたことがありますか。これは最近あたらしく使われるようになった言葉で、日本語ではありません。もともとの意味を日本語になおして「憎悪表現(ぞうおひょうげん)」と呼ばれることもあります。憎悪とは憎らしいと…

まとめて返信

平素ブログの雑記を読みに来ている方にとっては面白くもおかしくもないと思いますが、最近のエントリーに関係して、似たようなことを何度も聞いてくる人が増えてきたのでまとめて返信します。 ゲーム会社に責任追及するのはおかしい 責任追及ではなく、「ユ…

アイヌ民族尊重の呼びかけに関する嘆願書 株式会社SNKプレイモア ならびにナコルル声優 生駒治美さん、中原麻衣さんへ

株式会社SNKプレイモア ゲーム事業本部 KNF開発ご担当者様Jプロダクション 生駒治美様 株式会社アイムエンタープライズ 中原麻衣様 はじめまして。わたしは福岡に住むブロガーです。この度はゲーム「ザ・キングオブファイターズ」開発に携わったスタッフのみ…

トムとおっさん、はてこ17歳

週末の昼下がり、知人男性と二人で、小田急線で町田から新宿へ向かう途中、若い白人男性に執拗に絡む労務者風のおっさんを見た。 おっさんは白人男性(以下トム)の隣に座り、頬を寄せんばかりの距離で「外国人!日本から出ていけ!出ていけよ!」と言い募っ…

当事者意識の欠けた人とおまえの言い方が気に入らない教の人

いじめはいじめっ子の問題。黒人差別は白人社会の問題。女性差別は男性社会の問題。考えを変える必要があるのは弱者ではなく強者、被害者ではなく加害者の方。マイノリティのご機嫌うかがいが気に入ったら受け入れてやってもいいというのは傲慢な勘違い。で…

徳島の子ども食堂をスダチ色に染める計画

料理アカウントとして目の保養でフォローしていた森哲平さんが徳島に子ども食堂を開設されたそうです。森哲平さんは「#いまスダチの時」タグの使い手で、スダチ推しがすごい。 【徳島から他県の子ども食堂へスダチを送ろう!】子ども食堂を支援しながら、全…

アイヌは異世界の住人ではない

こんなこと?良くもまぁ「こんなこと」なんて言えるな。 https://t.co/00N9tUH2pj — S (@s****) 2016年9月7日 アイヌであることを明かしている人は少ない。正体を明かすことが攻撃の対象になることがあるからだ。在日朝鮮人、性的マイノリティ、自閉症やADD,…

ヘイトスピーチの話題にルッキズムを持ち出す人たち

アイヌ、忍者、インド人、ハゲ 「『アイヌ殺す』は少数民族であるアイヌへのヘイトスピーチだ」と書いたところ、「これに置き換えて考えればそこまで深刻なものではないことがわかるはずだ」と複数から候補にあげられたものがある。忍者、インド人、そしてハ…

私のことは嫌いになっても

よく知らない人から人間関係の悩みを聞くことがある。 相槌をうちながらひたすら話を聞いていると、相手がどんどん饒舌になる。「ああ、つまりこういうことですか」「なるほど、そういうのってこうですね」など感想を入れると「そう!まさにそれです!」と手…

ナコルルが強すぎてムカつく人たちによるアイヌヘイトスピーチ

私はよくアイヌ関係のイベントや番組への感想が無いか、「アイヌ」で検索して見たりしてた。ある人々の間ではアイヌとは単なるキャラの属性でしかないようだけれど、私にとっては自分達の民族名なわけで、時にはすごく重い言葉にもなる。言っても分からないだ…

「道徳の時間」からの卒業

差別的な行為を指摘することを断罪、糾弾と結び付けたり、差別的な言動は止めるべきだと発言するのは押しつけ、強制だと考える人がけっこういる。また「差別」という言葉は「いじめ」や「虐待」と同じく著しい人格的欠陥を指す言葉だと考えている人、「差別…

あなたを名誉マジョリティ、名誉強者にしてあげましょう

イラン人のモッさんを「日本人以上に日本人だ」といったおっさんの言動のどこが不適切かわからんという人を何人かみかけた。これは差別じゃなく好意を伝えようとしただけなんじゃないの?という意見もあった。 コミュニケーションエラーによる差別的言動につ…

格差や差別を無視するときにやりがちな言動

最近Twitterでアイヌ問題に関する議論を眺めている。わたしのタイムラインはフェミニズムや性的マイノリティに関する話題が多く、それらに関する議論がよく起きる。自閉症やADHDに関する話題もある。これらとアイヌ問題はまったく違う。しかしアイヌに対して…

NHKで貧困問題の話をした女子高校生を斜めに見るひとって、中途半端なお金持ちじゃない?

一人暮らしをしていたときのこと。やりたいことがあって、かなり長い間週3、4日のパートで生活していた。給与の手取りが10万円を超えることはほとんどなく、年金は免除してもらって健康保険や市民税、県民税は会社員時代の貯金を崩してカツカツで暮らしてい…

差別で効果的に人を傷つける三つの方法

生活の制限 法に訴えたり、周囲の偏見を助長したりして、生活に制限をかけてやりましょう。大きなところでは結婚、居住地、職業、教育、医療などの制限、小さなところでは職場や教室で座る場所、全員に与えられることになっているちょっとした特権やご褒美、…

「弱者やマイノリティにはやさしくしなければならない」という勘違い

すべての人にやさしさを持つのはよいことです。けれども弱者やマイノリティだから無条件にやさしくしてあげなければならない、なんてことはありません。ハンディがあろうがなかろうが自分の境界を侵害する相手から身を守るのは当然ですし、気の合わない人に…

曽野綾子の高額医療利用者批判

炎上上手な曽野綾子が、面識のない未就学のお子さんとその親御さんに斜め上から恩着せがましいことをいって話題になっている。紙媒体だと読者がこういう話で頭にきて購買を止めてしまうこともあるから商売として危ないけれど、ネットだとなんじゃこりゃと思…

マジもんの底辺

「女に相手にされない俺たちこそ真の弱者だ、弱者男性を気づかえないフェミは偽善者だ」という話題がでたとき、本来の意味で社会的弱者である男性の話を書いた。 なぜ弱者男性は弱者女性より深刻に詰んでいるのか - はてこはときどき外に出る 今回は本来の意…

小公女コンプレックス

「底辺とはつきあえないという底辺出身者に理解を」というエントリーを読んで、「本当ならつきあうような相手やないんよ」が口癖だった祖母を思い出した。 祖母は藩の御殿医の娘で、蝶よ花よと育てられた。両親を早くに亡くしたけれど、子供好きの夫婦からぜ…

弱者、下流、底辺、マイノリティ、貧乏人は階層を上がれるのか

話題のブログに書かれていた「底辺から階層を上がる」って何なのか、一日考えていた。 元エントリーの書き手はステイタスになる仕事に就くことは階層が高く、セックスワークや肉体労働など差別される職業に就いていることは収入の多寡によらず階層が低い、す…

底辺出身者の定義ってなに?

「社会の底辺に生きる人間とつきあうな」という主張をするブログが槍玉に上がっていて、夏だからみんな暑くて変なんだなと思っていたら、「その人は底辺出身者だからそんなことをいうのだ、自分も底辺出身者だったからわかる」というブログが共感を集めてい…

「私たち全員が、夢見ることを学ばなくてはいけない」ゴーストボーイ

もちおの付き添いで半日病院。CT検査の待ち時間に難疾患から生還した南アフリカ出身の男性の自叙伝を読んだ。 何しろ時間がたっぷりあるのでまいかい読書がはかどる*1。前回は中濱万次郎―「アメリカ」を初めて伝えた日本人、その前はGO WILD 野生の体を取り…

既存の文化を正しいと思っていると身体と心と道徳観が一致しなくて悩む

かつてわたしは遺伝子ではなく神によって人の心に一夫一婦制が刻み込まれていると信じていた。互いに愛し合う異性との出会いこそ人を真のあるべき幸福に導くものだと。ところが一夫一婦が人の遺伝子に組み込まれており、それ以外は異常だと考えると、世の中…

「ぼくの美しい人だから」 マイノリティ、マジョリティとは何か

本棚の10冊で自分を表現するにも書いた「ぼくの美しい人だから」。これは27歳の青年マックスと41歳の女性ノーラの恋愛小説。1987年にアメリカでグレン・サヴァンによって書かれ、1990年にスーザン・サランドン主演で映画化された。 しかし物語のテーマを考え…